あなたのおじいちゃんおばあちゃんは歯医者さんに通っていますか。

高齢になってくると、歯医者に限らず、いろいろな病院に通う方は多いですよね。

口から喉までの間の空間を口腔と言いますが、口腔機能というのは、食べることやコミュニケーションするのに重要なため、高齢者にとっても大事な機能です。
いつまでも美味しい食べ物を食べ続けたいと思って、早くから予防歯科に取り組んでいるという人もいます。食べることは生きがいという人も多いですよね。

高齢になってくると、食べる意欲が低下したり、食べたいものが食べられず落ち込むなんてこともあるようなのですが、
もし口腔機能が低下するのを歯医者さんで予防できたり治療でよくなるなら、高齢者にとっては生き生きと過ごせる活力になります。

そんな中、高齢者歯科という診療科があります。大学病院など大きな病院によくありますが、そこはいったいなにをしているところなのでしょうか。

高齢者歯科は、病院によって違いますが対象は65歳から70歳以上の方を対象としています。
高齢の方は、歯の問題だけではなく様々な病気を持った人がいます。たくさんの専門医がいる大きな病院でそれぞれが協力しながら、総合的で高度な技術を駆使して治療しています。
高齢者歯科へ行くことは、なかなか地域の歯医者さんでは難しかった歯の悩みが解決する一つの方法かもしれません。

また現在オーラルフレイルという新しい考え方があります。聞いたことがありますか。
これは簡単にいうと、年齢を重ねるとお口機能が低下してきますが、まだ大きな病気にはなっていないという状態のことを言います。
例えば症状としては、口に力が入らなかったり噛みにくいことがある、滑舌が悪かったり発音がしづらいなどです。
高齢者にとって食べることや話すということはとても楽しく、また毎日の生活にとって欠かせないことになるので、こういった症状が出ていると辛いのではないでしょうか。
高齢者歯科ではこのオーラルフレイルへの対応もしているところがあります。また地域の歯医者さんでもこれに力を入れているところもあります。
歯医者さんに相談して、少しでも改善することで生き生きと生活していけたらとても良いですね。

そして高齢者の中でも、歯医者さんへ通院困難な方もいるのではないでしょうか。そういった方には、訪問歯科診療という選択肢もあります。
誰もが痛いところがあれば、歯医者へ行ける状況ではありません。子どもや孫が近所に暮らしていると、送り迎えをしてくれるかもしれませんが、難しい場合もあります。
訪問歯科診療とは、そういった通院困難な方を対象に治療してくれる歯医者さんです。別名「走る歯医者さん」と呼ばれているようです。なんだかかっこいいですよね。
こういった歯医者さんが増えると高齢者にとっては本当に助かりますが、訪問歯科診療をしている歯医者さんはどこにいるのでしょうか。

今では訪問歯科専用のホームページがあります。
対応エリアが決められていますが、対応エリア内であれば、そのホームページから連絡することができます。
入れ歯が合わなくなって食事ができないときがあったり、歯に痛いところがある場合であったり、様々な悩みに対応してくれます。

また専用のホームページ以外でも、既にかかりつけの歯医者さんがいる場合や、医療や介護にかかわっているケアマネージャーなどがいる場合には、まずは相談してみると紹介してくれることがあるようです。

噛むことや食事をする、またコミュニケーションするという当たり前のことができなくなったり、これからできなくなる不安があると、笑顔で過ごすことは難しくなってきます。
歯医者さんはそんな高齢者のことを考えて、日々治療を行ったり、相談やアドバイスをしてくれます。
歯医者さんと一緒に、長く食べることや話すことを続けられたらいいですね。